エロゲが問題になった件について思っていることをいくつか

例の問題について、考えがまとまっていないけれども、思っていることを箇条書きにしたい。
それぞれの見出しの間には、関連性はあまりない。また、長さもまちまちである。

暴力

例の人権団体やその同調者は、「ポルノ自体が暴力である」という。しかし、ある立場からみて「暴力」に感じられる表現というものは沢山ある。たとえば、中国の抗日資料館のようなものは、日本の「愛国者」から見れば、「暴力」であるだろうし、進化論の本も、創造論者からすれば、自らの世界観をぶち壊す「暴力」でありえよう。家族団らんの光景を映し出しているホームドラマも、家族を失った者にとっては、暴力的になりえるだろう。『蟹工船』も、資本家にとっては暴力であろう。

私も、表現規制を推進するような連中の言説や、あるいは、「フィギュア萌え族(仮)」のような、性犯罪が発生したときの、「ゲーム等が犯罪の原因となった!」みたいな短絡的かつ偏見に満ちた報道は、「暴力」だと考えている。

あるものが、ある人にとっては暴力になったり、ならなかったりする。

それゆえ、もし各々が、それぞれが不快に感じる表現を「暴力」とみなし、地球上から排除することを求めたらどうなるか。そこには、争いしかなく、最終的には、声が大きく、力の強いものが勝利するだけだ。自由も正義も人権もない。

靖国」との比較

件のゲームは、騒動になったために、通販サイトからも買えなくなったそうだ。まさに、「靖国」と同じ構図である。騒いでいるのが、街宣右翼か、人権団体か、攻撃されたのが、映画か、ゲームかの違いだけである。映画「靖国」の時に騒いだ方々は、このゲームに関しても、騒いで欲しいものだ。

「暴力的な」ポルノだけが問題か?

今回問題となったゲームが、ことさら暴力的な内容だったから、批判されたのだ、と考える人がいたとしたら、それは間違いとまでは言わないにしても、本質ではない。

ダビデゴリアテのようになるか?

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090511-OYT1T00781.htm
上で触れた、通販で買えなくなった、という話。エロゲーの業界については詳しくは無いが、殆どの企業が弱小であると聞く。そんな会社が、「国際的な人権団体」の脅威に晒されている。